横浜山手犬猫医療センターの日記

≪横浜山手犬猫医療センター スタッフほのぼのブログ≫

展示会

 

 

先日、エンディング産業展という展示会に行ってきました。

そうです。人のエンディングに関連する企業の展示会です。なんだか縁起が悪そうなどと思う方もおられるかもしれません。

みなさんは、どんな企業が出展しているとお考えでしょうか?

葬儀社、墓石業者はもちろん、お線香や仏壇業者、このあたりは想像がつくと思います。じつはまだまだあります。PCソフトウェア会社、会計事務所、司法書士事務所、弁護士事務所、行政書士事務所、骨壺屋さん、宇宙葬、海洋散骨、エンディングノート販売、質屋さん・・・そして今年からは、ペット葬やペット供養に関する業者がいくつか出展していました。

 

実は私、終活カウンセラーという資格を発行する団体で認定講座の講師をしています。今週末も福井県まで勉強会と認定試験の講師の仕事で行く予定です。

 

こうした話題は、そうですね・・・「終活」という言葉が一般化する前、5年ほど前までは「縁起が悪い」と、あまりご家族間では語られることは少なかったと思います。

日本では65歳以上の人口が3400万人を超えており、そのうち半数が一人暮らしか夫婦二人だけで暮らしておられます。そのような中で、ご両親の健康を気遣うお子さん、お子さんに迷惑をかけたくないというご両親、双方ともなにかしなくてはという想いから、終活について考えることが大切という風潮になってきていると思います。

 

さて、問題は一緒に暮らしているわんちゃん、猫ちゃんにも及びます。

わんちゃん・猫ちゃんに万が一のことがあったら・・・これは健康状態などによって当然みなさんお悩みとして頭をよぎることもあるでしょう。実は意外と多いのが、「わんちゃん・猫ちゃんを残して自分にもしものことがあったら」というお悩みです。

最近では、近親者の方にその後の世話をお願いしておく、事前にペットと一緒に入れる墓地を探しておく(実際にはペットは同じ霊園の合祀墓に、となります)など、積極的にその後のことについて前向きに対策をしておられる方も多くいらっしゃいます。

 

もちろん、そのようなことはあまり考えたくないという方もおられるかもしれません。

ただ、いわゆる「準備」をしましょうということでもないのです。実際、こうした取り組みを考える方はその過程で、人と人、親と子、夫と妻、人とペット、という関係についてとても深く考えます。結果として、多くの会話やいままで聞けていなかった家族の心のうち、相手がペットの場合には、一緒に住むことになった経緯や、深い愛情の確認など、心の整理と前向きに生きる実感というようなことが得られることが多いようです。

 

「なんだ、縁起でもないネタを!」とお叱りをいただくようでしたらお詫びします。

が、少しでも「ああ、考えておかないと将来事実に向き合えないな」「あ、ちゃんと子供たちにわんちゃん、猫ちゃんのことをどうしてほしいか伝えておこうかな」などと思っていただけるようでしたら、ぜひご家族で一緒に話し合ってみてください。

 

マネージャー 山下